不捨室雑録

僧侶志望の大学生が綴る日々の記録。 趣味の陶芸や大好きな仏教について、 まあるい頭で考えたことを書きとめていきます。 古い記事はこちらhttp://blogs.yahoo.co.jp/haganbisyou

2008.08.29 00:36 | | トラックバック(-) | コメント(-) |
   天台宗の畏さは 般若や華厳 摩訶止観
   玄義や釈籖(シャクセン) 倶舎頌疏(クシャズンゾ)
   法華経八巻がその論議
   (『梁塵秘抄』)

ここ数日、時間ができたから図書館の使えるうちに、と、
『倶舎学概論』を借りて読んでます。
(―´―;) 法数名目が多くてなかなか憶えられない。


「倶舎論クシャロン」についてはこちら
簡単に言うと、仏教のもののみかた、存在論の解説です。
空の前提になる無我(あらゆるものに固定した不変の本質がないこと)の詳しい説明。


日本仏教では古来、入門すると髪を剃る(正式に坊さんの仲間入りする)前に
この倶舎論の頌(ジュ:要約した詩文の部分)を暗誦しておべんきょしたそうで、
栄西さんは八歳の時、道元さんは九歳の時、
円爾(東福寺の開山)さんは五歳の時に『倶舎頌』を習ったところ、
たちどころに暗記したので、こいつはスゴイ、ってことになって
お師匠さまに可愛がられるわけです。

五歳で存在論がわかるかどうかは?だけど、(そこは聖人だから)
習い方としては素読みたいなものだったんでしょうね。

入門最初の教科書なので、栄西さんたちのような後の大物も習うし、
倶舎頌だけならって、別の道に進む坊さんもいたわけです。
中世の僧兵もこれだけは習っていました。

源平盛衰記を読むと、強訴して要求が聞き入れられて、
僧兵たちが、都からの道々、倶舎頌を大声で合唱しながら
比叡山に帰る様子なんかが書かれてたりします。
校歌みたい(笑)
「ぶっせん」でいう校歌斉唱「かんじーざいぼーさー♪〜」みたいな。


それから、延年という、寺の中の娯楽として舞われてた舞があって、
日光とか平泉には今も残っていますが、その伴奏も倶舎頌だったようです。
こんなのみつけましたhttp://www.iwata-shoin.co.jp/shohyo/sho39.htm
舞に合わせて歌うってことは当然曲も付いてたんですよね。
文字には音が、音には舞踊が伴い、
しかもその歌詞は存在論哲学の要約だった。
歌ってるのは赤ら顔の僧兵たち。

そんな風に広く普及していたので、冒頭に出した今様の歌詞にも出てくるわけです。
日本仏教って面白いね。

卒論完結、おめでとうございます。山越えましたね〜( ̄∀ ̄)・:*:。


農村歌舞伎やお神楽もにぎやかに踊ったりしてますが、その中に何らかの教義が含まれているのかもしれないですね。舞や踊りは世界共通の趣味なのか…。

新年のNHKではよく雅楽の舞やってます。蘭陵王とか青海波など。ラップ好きに見せたいものです(笑)

2007.12.19 11:23 URL | 鳴子屋 #- [ 編集 ]

>鳴子屋さん
倶舎は須弥山説とか、
仏教の基本の世界観が入ってますから、
きっと舞にも混じってるんでしょうね。
舞楽も昔は歌いものがはいったのも
あったみたいですね。

卒論、口頭試問がガクブルです。こわーい

2007.12.19 19:52 URL | はがん #- [ 編集 ]

卒論完成、おめでとうございます。法学部は卒論が無くて楽でしたが、勉強した証(勉強もしませんでしたが)が残らないというのも寂しいものです。

 「唯識三年倶舎八年」という言葉をご存知だと思います。これだけの年数勉強に専念する意欲を持続することもすごいことですが、これだけの年数勉強に専念できる環境にあった学僧が多くいたということでしょう。或る意味うらやましく思いますね。私には八年も倶舎論を読み続ける根性はありませんが。

2007.12.19 21:13 URL | 三尺坊 #- [ 編集 ]

ありがとうございます。

唯識三年倶舎八年、眼蔵往来八千遍
なんて付け足したら身贔屓に過ぎるでしょうか(笑)

学問を専門にしていた学侶が倶舎に
命を賭けるのはもちろんですが、
そうでない、筆よりも薙刀のほうを
持ち慣れていた?坊さんたちにも
倶舎頌が身近なものであった、
というところに、日本仏教の
裾野の広さというか、
食い込みの深さを感じます。

2007.12.20 11:33 URL | はがん #- [ 編集 ]

ご健康とご多幸をお祈りします☆
o(゜∇゜*o)(o*゜∇゜)o〜♪

2008.01.02 11:50 URL | 鳴子屋 #- [ 編集 ]

>鳴子屋さん
今年もよろしくお願いします。

2008.01.06 17:17 URL | はがん #- [ 編集 ]












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